2015年5月26日火曜日

精子研究会とは

精子研究会の紹介
 精子研究会は、わが国において精子並びに精液の研究にたずさわる研究者達の討論の場として、理学系の東京大学教養学部毛利秀雄先生、医学系の慶応大学産婦人科飯塚理八先生、農学畜産系西川義正先生が相談して設立した勉強会です1
その後、理学系は星 元紀、森澤正昭、医学系は吉村泰典、農学系は吉田重雄、正木淳二などの諸先生が中心となり運営されてきました。
 この勉強会は昭和40(1965)年に第1回精子談話会として発足し、その後慶応義塾大学産婦人科の故・安藤画一先生のおすすめにより、第3回から精子研究会と名前を変え今日に至っています。
本研究会の行事は、第37回までは、医・農・理の各分野の幹事(世話人)の回り持ちで年1回東京において開かれるシンポジウム(研究集会)として、大いに各分野間の研究交流に寄与してきました2。その後、精子研究会をより盛んにするための体制が強化されました。すなわち開催地を拡大し、東京地区、東北地区、関西地区の回り持ちで従来通り年1回開催をしております。
 現在の世話人は次の通りです。医学系(東京地区:久慈直昭・東京医大産婦人科、東北地区:寺田幸弘・秋田大産婦人科、関西地区:藤澤正人・神戸大腎泌尿器科学)。農学系(東京地区:小倉淳郎・理研筑波研究所、東北地区:種村健太郎・東北大動物生殖科学、関西地区:三宅正史・神戸大自然科学系先端融合)、理学系(東京地区:稲葉一男・筑波大下田臨海、東北地区:押尾 茂・奥羽大薬学科、関西地区:伊川正人・大阪大微生物研)。シンポジウムへの出席は精子に関わる研究者であれば自由で、シンポジウム出席者より少額の会費を徴収し、これを運営の資金に当てています。

 精子研究会は雄性配偶子である精子研究の発展と普及を目的とする学術研究会です。会員は、本研究会に出席した大学や研究所、企業、病院等に所属する研究者や大学院生・学部生で構成され、現在の登録者数は600名程です。会員の専門分野は、理学、農学、医学分野で分類学、系統学、細胞生物学、生化学、生理学、 内分泌学、発生学、遺伝学、生態学、行動学、数理学など動物・植物を対象とする生命科学の多くを網羅しています。所属する会員の大学学部をみると理学部、教育学部、農学部、医学部、薬学部、工学部などにわたります。
また、本研究会は1969年に発足し、4年に一度世界各国で開催される国際精子学シンポジウム(International Symposium on Spermatology;ISS)3に積極的に参加し、日本では第5回(1986年、富士吉田)、第11回(2010年、沖縄)ISSを主催しております。 

1発足と歩み及び研究会記録参照 
2研究会記録及び次回研究会参照 
31st International Symposium on Spermatology in Roma & Siena, Italy(1969) B. Baccetti , 2nd Stockholm, Sweden(1973) B.A. Afzelius , 3rd .Boston & Woods Hole, USA(1978) D.W. Fawcett & J. M. Bedford, 4th Seillac, France(1982), J. Andre, 5th Fujiyoshida, Japan(1986) H. Mohri, 6th Siena, Italy (1990) B. Baccetti, 7th Cairns, Australia(1994) J. Cummins, 8th Montreal, Canada(1998) C. Gagnon, 9th Cape Town, South Africa(2002) G. Van der Horst, 10th Madrid, Spain(2006) E.R.S. Roldan, 11th Okinawa, Japan(2010) M. Morisawa, 12th Newcastle, Australia(2014) J. Aitken
(森澤正昭)


精子研究会の歩み (正木・毛利)参考;正木先生著作・毛利先生著作 

研究会記録(毛利) 参考;精子研究会開催表 

次回研究会(寺田)